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2012-06-09

【ニュース】WIPOの指定翻訳会社になりました!

弊社がWIPO(World Intellectual Property Organization:世界知的所有権機構;本部:スイス、ジュネーブ)から公式翻訳会社に指定されました。今後は、要約書、サーチレポート等の日英翻訳を弊社が担当することになりました。

本件のプレスリリースはここ

2012-05-04

「仕事中毒」という病気

私はここ6年ほど病気を患っていました。重度のワーカホリック患者でした。過去6年間、平均して、1日完全に休んだののは年間10日ぐらいだったと思います(そんなに休んでない年もあったと思います)。

独立1年目にすぐ中毒症状が出ました。土日祝日と平日の区別が付かなくなるまでにそれほどの時間はかかりませんでした。それ以降、中毒患者のごとくずっと仕事ばかりしてきました。

この当時は、仕事があるだけでもありがたいと思っていましたので(現在も仕事を頂けるありがたさは変わりません!)、土日祝日も仕事をしている自分はいけてると感じていました。初めて契約してくれたエージェントさんからのお仕事は断らずに全て受けていました。その他にも2~3社契約していただけたのでほぼ365日稼働していました。

1年目は自分一人で仕事をしていました。10か月で年商が600万円。忙しくなってきたので2年目には家内に仕事を辞めてもらい自分の仕事を手伝ってもらうようになりました。2年目に年商1千万円、3年目には1千5百万円と順調に売上だけは伸びて行きました。

売上も順調に伸びて行きましたので、忙しくて当たり前だと思いました。最初の3~4年は、まさか自分が病気だとは夢にも思いませんでした。

サラリーマン時代、連休は必ず家内と旅行に行っていたのに、独立してからは土日祝日も仕事をやり続けたため、旅行らしい旅行に行った記憶がありません。

その後、お陰様でクライアント様も増えてきたので家で仕事をする限界が来ました。それで大阪市内に事務所を借りることにしましたた。翻訳に加えて事務所の経営も自分の責任でしたので更に忙殺されました。

理由は忘れてしまいましたが、ひょっとして自分は病気ではないかと感じるようになりました。ここ1年ぐらい前からですが、その症状が悪化していると自覚できるようになりました。すると、逆に心に少し余裕が出てきました。病気だと気付いたからです。

2011年からある翻訳イベントの運営をお手伝いをさせていいただく予定でしたが、途中でご辞退させていただきました。精神的にも体力的にも限界が来ました。このときから自分の症状を悪化させないよう少しずつ努力するようになりました。

中毒症状を自覚できて自分で脱する努力ができるようになって本当によかったと思っています。

ベストセラーの本ですので、ご存じの方も多いと思いますが、「The E Myth (1991), Michael Gerber」を読んでみました。この本には、失敗に終わるスモールビジネスのことが書かれています。どうすれば失敗せずに済むかということも説明されています。人に教えられない仕事(マニュアル化できない仕事)をやっている限り、その組織は大きくならないことを学びました。以前は、自分が全てを行わないと落ち着きませんでした。

2011年の暮れにスタッフを採用することを決定しました。ハローワークに行って初めて求人広告を出しました。それと在宅スタッフもインターネットを使って募集しました。

2011年の暮れは、独立して初めて年末年始の休みを取りました。12月30日~1月3日まで完全に休みました。

中小企業なので土曜日も休みにするのはなかなか難しいのですが、日曜日は休むようにしています。

これからは人を育てることに全精力を注ぎたいと思います。

2012-04-13

営業経費を限りなくゼロに!

弊社の経営方針です。営業マンを置きません(野球で言ったら「救援投手置きません」みたいなものかもしれません)。

同業者さんの中には、IT翻訳やビジネス翻訳はするけど特許翻訳はしないという翻訳会社さんが結構いらっしゃいます。そういった会社様の営業活動の結果、付随して発生する特許翻訳のご依頼を頂くことがあるのですが、こういう場合、結果的に営業活動はその会社様に行って頂いている形になります。必然的に、ソースクライアント様とのお打合せもその会社様にお願いすることになります(事前にその会社様と弊社との綿密なお打合せは行うことはもとより、ご同行が必要な場合は同行させて頂いていますが)。

また弊社では、官公庁の入札案件にも入札していますが、入札案件は営業経費ほぼゼロです。入札情報を流している業者さんの情報では、翻訳案件の入札数は全国で年間2000件もあります!経費は、提案書に関する経費(印刷代、発送料)ぐらいです。それから提案書を作成する時間も費用と言えば費用ですが・・・。それでも1万円以下でしょうか。

さらに、私は、色々なところで講演とかセミナーとかの講師をお引き受けしています。50名ぐらいの方々の前で1時間なんらかのセミナーをやらせていただくと宣伝効果は絶大です。この場合、かかる経費は交通費程度です。講演料を頂戴できる場合もありますので、赤字になることはまずありません。セミナーはご依頼いただかなくても独自に開催するという方法もあります。

営業経費を限りなくゼロにする、というのはJay Conrad Levinson 氏の「ゲリラマーケティング」で学びました。スモールビジネスを遂行する場合、営業マンという固定経費を削減しながら、いかに効果的な営業活動を行うかが知恵の絞り所です。

2012-04-09

社内(所内)子会社化

ご利用いただいている特許事務所の担当弁理士さんには時間を見つけてご挨拶に伺うようにしている。弊所近くに播磨屋のせんべいが売られているので、そこで1000円ぐらいのせんべいを買って持って行く事が多い。お値段は1000円ぐらいだし、お互いに負担にならないだろうし・・・。こういう日はちゃんとジャケットを着て行く。ジャケットは事務所においてあるのだ。ちなみにこのジャケットはある理由があって「チンドン」と呼ばれているが、そんなことはどうでもよい。

このようなご挨拶を通じて、弊社をお選びいただいた理由をお伺いし、マーケティングを行っているのだが、ここ数年、何軒かの特許事務所さんにおっしゃって頂いた理由は以下のようなものである。

特許事務所さんが、翻訳部門を社内子会社化したらしいのだが、別会社なので、翻訳を依頼する場合は、見積もりを取るらしい。で、その見積もりが高すぎるので、ネットで検索したら弊社がヒットしてご依頼頂いたらしい。

社内子会社化しているので、その翻訳部門とは、同じ建物もしくは同じフロアに存在したりするのであるが、値段が合わないので翻訳はわざわざ外注。一応、その翻訳部門は、別会社だけど依頼すると「あっ、その日程じゃ無理」とかも簡単に言われるらしい。別会社っぽくないけど、まぁいいか。今まで同じ事務所のスタッフだったわけだしね。

出願明細書の翻訳はその子会社がほぼ100%やっちゃうので、まず新規の翻訳会社が入りこむスペースはないけど、契約書、コレポン文書、その他一般のビジネス文書、商標文書の翻訳なら需要がありそうだ。

大手特許事務所さんが翻訳部門だけではなく、調査とか商標とか外国出願とかも子会社化されているケースはよくある。

事情があってこれ以上書きません・・・。

2012-04-06

「低価格」=「低品質」ではない

今日はある誤解について書いてみます。それは、「低価格」=「低品質」という誤解です。

これは大きな誤解です。「低価格」=「低品質」ではないということです。

例えば、マクドナルド、フェデラルエクスプレス、UPIは「低価格」=「高品質」です。

マクドナルドは、どの店舗でも同じサービスを受けることができます。味も同じ、大きさも同じ、料金も同じです。品質管理は非常に厳格です。マニュアルも完璧なものが用意されています。「低価格だが高品質」です。ハンバーガー1つが80円(違った?←100円だそうです)。私は個人的にその品質に満足しています。80円はお値打ちです。

これを翻訳に当てはめてみましょう。

「スピード翻訳(色々な名称が付いていると思いますが)」というものがあります。お値段はお安いです。では品質はどうでしょうか。実は高品質です。なぜならトッププロが翻訳しているからです。私がお付き合いのある翻訳会社の社長さんからお聞きした話しですが、その翻訳会社でスピード翻訳用の翻訳者を募集したところ2000人(?聞き間違い?)の応募があったそうです。勿論、合格は数人のみ。トッププロが自分の隙間時間を利用して翻訳しているのです。翻訳者が自分の大きな案件を翻訳しながらちょっと休憩中とかの隙間時間を利用してスピード翻訳に対応します。ですから品質は高いのです。

よく考えてみれば、「低価格で低品質」の商品は市場から消える運命にあることが分かります。

「この価格でこの品質なら仕方ないね」程度では、市場から消えて行くだけです。「この価格でこの品質なんてすごいね」とユーザ様に感じていただく必要があります。

「翻訳料金が高い」=「高品質」とういう公式は必ずしも成り立つわけではありません。なぜならどの翻訳会社も「低価格」=「高品質」に対して企業努力を怠らないからです。ですので、個人の翻訳者さんの翻訳料金より翻訳会社のそれの方がお安い場合があり得るのです。

この企業努力に関しては、いつかもう少し詳しく書いてみたいと思います。

2012-04-02

現場の仕事と管理の仕事

僕は語学が好きなので翻訳自体は嫌いではないけど、管理の仕事(マネージメント)の方が好きだ。翻訳やってるよりも翻訳会社経営の方が面白い。

僕は元ホテルマンだけど、ホテルでも現場(接客、接遇、料理等)の仕事と、管理(人事、コスト管理、渉外等)の仕事がある。

例えば、シェフは、昇進していくとやがてマネージメントの仕事をするようになる。料理をする時間がなくなって管理の仕事をすることになる。コスト管理とかメニューを決めたり、内装を決めたり、人件費の管理をしたりする仕事が増える。管理の仕事より料理を作っている方が好きなシェフは、ホテルを辞めて独立してレストランを始める。

翻訳も同じことが言えて、サラリーマンとして翻訳の仕事をしていても昇進していったりベテランになると管理の仕事が増える。翻訳の仕事がしたいのにできないと嘆いている方がいらっしゃる。

僕は現場の仕事が嫌いではないですが、管理の仕事の方が好きです。翻訳をしなくなって約1年になります。いまでは自分がゼロから翻訳をすることはほとんどなくなった。だけど仕事に興味を失うことはない。ただマネージメントの仕事の方が好きなだけ。

2012-04-01

トライアルでは分からないこと

翻訳会社は翻訳者さんを募集する際、トライアルを実施します。1ページぐらいの量の翻訳をやっていただいて翻訳の実力を試すというものです。実施する翻訳会社もプロですからたった1ページぐらいの量でもその翻訳者さんの実力を公平に評価できるようです。

そのトライアルでは、分かることは、その翻訳者さんの現在の実力です。分からないことはその翻訳者さんのポテンシャルです。つまり一般的なトライアルでは、金の卵―磨けば光る原石―である翻訳者さんを採用できていないのです。これは翻訳業界全体にとっても大変大きな問題だと思います。

翻訳者を目指しているのだが、どうやれば翻訳者になれるか分からない若い人達が大勢います。今日、道ですれ違った若者が金の卵だったのかもしれません。

大手翻訳会社さんなら「実力を付けてからもう一度トライアルを受験して下さい」と言うかもしれません。ならそれでもいいでしょう。トライアル受験者は、毎月、数えられないぐらいいるでしょうし。しかし小さな翻訳会社はそれでは経営が成り立ちません。経験を積んでから再度受験下さいという姿勢では、その翻訳者さんは実力を付けたら大手翻訳会社を受験してしまいます。

弊社の翻訳者の階層は、トップクラスの翻訳者、そこそこの翻訳者、一番下の翻訳者となっており、その下には、翻訳者予備軍がいます。

即戦力の翻訳者さんも大変重要ですが、私は、翻訳者予備軍の確保にも力を入れています。2~3年後、彼らが中心的な翻訳者になってくれることに弊社の社運がかかっていると言っても過言ではないでしょう。

翻訳業界全体でこの問題というか課題に取り組んでもいいと思っています。

私はもう若くない。若い人を育てる義務があります。