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2012-08-20

クラウドは危険か?

この話題以前も書いたかな・・・。

クラウドは賛成派と反対派に分かれる。

賛成派は、いつでもデータが取り出せる利便性を挙げる。特に、災害が発生して事業所が物理的に壊滅した場合、データがクラウドに保管されていると、仮の事業所でも即業務を再開できる。日本は自然災害も多いので、クラウドの利点はこれだろう。

反対派はデータの漏洩の可能性を指摘する。クラウドサービスを提供しているプロバイダーが消滅してしまうと、データを取りだすことができなくなる。

データ漏洩の危険性に関して、クラウドを提供しているサービスプロバイダーは漏洩の危険性は承知している。だからデータが漏洩しないように特許事務所や企業の事業所や支店や営業所単体では到底考えられない巨額を投資してデータ漏洩を防いでいる。危険性だけで言うと特許事務所や企業の1事業所の所(社)内ネットワークの方が漏洩の危険性は高い。

クラウドはデータ漏洩の危険性があるので使用しないという特許事務所内には携帯電話が自由に持ち込める。持ち物検査もしないので、メモリースティックをスーツのポケットに忍び込ませて、データを持ち帰っても発覚しない。ファイルキャビネットは所内のスタッフなら誰でもアクセスできる。誰にも気づかれずに2~3冊持って帰ることも可能だろう。それでも自所はクラウドを使っていないので安全だと主張する・・・。

在宅で作業されている方もクラウドは危険だと主張する方もいるが、一日中、SNSに接続しっぱなし。それって・・・。

弊社としてはなにもかもクラウド化させる予定はいまのところない。できるところとできないところがあると思う。

クラウドサービスを提供しているプロバイダーも選別した。トランスレーション・メモリのプロバイダーには、NDAを結ばせた(弊社のTMは一般には公開されていない。弊社限定のクラウドスペースに保管されている)。TMはアドミニストレータ・アカウントを有する者しかを書き換えることができない。データストレージは数社を使っている。1社のみ使うと全てのデータが漏洩してしまう(しないと思っている)可能性があるので、分散させた。

クラウドで困ることは、サーバーダウンか・・・。メンテナンスがあるので必ずダウンタイムが生じる。

私は全面的クラウド賛成派ではない。ただクラウド便利派だと思う・・・。

2012-04-26

翻訳ソフト-MemSource

弊社の公式翻訳支援ソフトは、MemSource Editor である。

MemSource さんのHPはこちら

自分が翻訳者からプロジェクトマネージャー(PM)になったとき、案件管理を考えると単なる翻訳支援ソフトでは管理できなくなったので、PMもできる新しいシステムを探していた。そのときちょうどMemSourceを知った。MemSourceさんがATAのなにかのイベントにブースを出されたという記事を読んだと記憶している。

一番助かるのは、弊社の翻訳環境と翻訳者のそれとが完全に等しくできること(同じシステムを使って翻訳することができる)。編集とかチェックを考えると大変ありがたい。ファイル形式を変換することなくファイルの受け渡しができるのが便利だ(Trados を普遍的に使用している業界では、恐らくTrados形式でファイル交換するのが一般的だと思うが)。

IP翻訳業界では、ワードファイルでデータ交換する場合が多い。ただし翻訳作業をしている人がどんなソフトを使用しているかは個人の自由のような雰囲気がある、とこういう話をマニュアル翻訳業界の関係者にすると驚かれる。

弊社はMemSource Editorというサービスを購入しているだけ(商品を購入しているのではない)。弊社は可能な限りハードは所有しないという方針なのだが、その方針にマッチしているのも助かる。

バグがあれば無論サポートに連絡するのだが、日本とチェコとの時差があるにしても、返答はものすごく早い!大変ありがたい。弊社はスモールビジネス(SB)なので、技術スタッフは当然いない。だからサポートの充実が大変魅力的だ。

MemSourceさん主催のWebinarも頻繁に開催されている。ほとんど無料のものなので時間がある限り参加して理解を深めようとしている。

使用料金は1カ月ごとに支払える(1年分一括払いも可)ので、気に入らなくなれば止めればよい。一括払いの場合、それなりの現金が必要だが、1か月ごとに支払えるというシステムは、SBにとればありがたい話だ(弊社は今のところ3か月分を1度に支払っている)。

インターネットを介しているのでMemSourceさんにはNDAを結んでいただいた。翻訳者には、ユーザーネームとパスワードを渡してログインしてもらう。これで弊社のTMに接続される。パスワードは、毎回変更可能。こうすればセキュリティを高めることができる。作業が終われば、ユーザーネームとパスワードを削除することも可能。これでTMへのアクセスは不可能になる。

こまかい編集作業はワープロソフト(ワード)にエクスポートして、ワードの機能をフル活用して行います。編集が終わればMemSourceへインポートバックします。

MemSource Editor だけでも編集は可能ですが、個人的にワープロソフトを使った方が楽だと感じています。