とにかくビジネスにMTをどのように活用するかが経営課題となる、と感じた。
自分は以下のように理解した。
MTの広がる速度:
- すさまじい速度で世界中で導入されている。理由は、翻訳業界という一部のビジネスだけが導入したからではなく、ビジネス全般で導入されたからだ。翻訳ソフト(メモリー)は、ほぼ翻訳業界でのみ導入されたが、MTはビジネスツールとして業界に関わらず導入されている。その広がる速度はすさまじい。世の中には翻訳するべき文章があふれている。そのためにもMTの活用が検討されている。
- MTは、センテンスレベルでの翻訳では、精度が悪い場合もあるが、単語レベル(専門用語)では、かなり精度が高い(辞書を使っているので当然だ)。所詮人間が翻訳やっても不完全な翻訳があるでしょ(笑)。
- 近い将来、英語の支配力が弱まる!世界の共通語(リンガフランカ)がMTになる。
- JPO等各特許庁は大量の文章を保有している。MT用に供給すれば、知財翻訳業界に革命が起きるのではないかと思った。ただし知的財産権等克服しなければならない問題も多いが。
- メーカーさん(出願人)はMTの利用を念頭に置いて出願するという発想はないのだろうか、と疑問に感じた?少なくともMTの利用を念頭に置けば、現在の明細書のあの日本語はないな(笑)。
- プログラムをみたとき、セミナー時間が30分と知って驚いた。今まで参加したセミナーは1コマが1時間はあったので、最初は違和感があった。しかし、30分のセミナーをたくさん聞けるとういのは意外によかった。展開も早く躍動感という大げさだが、テンポがよかった。
- たしかにIP翻訳の場合、TMを他人と共有するというのは法的にも問題はあるだろう。しかし、MTを使わなくても(ローカルの翻訳メモリを使用しても)、A社で使用したTMをB社に使用する(クライアント別のTMを作成しない:global translation memory)のは、問題である。ちなみに弊社では、クライアント様ごとにTMを作っているので、A社のTMをB社のTMとして使用することはない。 用語集も使いまわさない。
- NDAに、ある特定のクライアントのTMやグロッサリーを別のクライアントに使用することを禁じると明記すればよいかもしれない。ただ翻訳会社の場合は、出願人(依頼主)が分かっているので、TMの共有を防げるが、フリーランサさんは出願人名を伏せられる場合が多い。この場合、TMを区別するのは、現実的には、難しいかもしれない。
フォーラムが終わってエレベータで名刺交換をした方は個人の翻訳者さんでした。個人で参加費500ユーロ払って参加されたそうです。気合い入ってるな~。
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